2025年1月10日 【新卒採用完全ガイド②】採用人数決定・役割からスケジュールまで完全ガイド
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採用戦略
採用活動を成功させるための基本は、「採用する人数」と「求める役割」を明確にすることです。このプロセスをしっかりと行うことで、会社の成長戦略や事業計画に沿った効率的な採用が実現します。ここでは、その重要性と進め方をわかりやすく解説します。
目次
1.採用人数と役割を決める重要性
2.採用人数と役割を決める手順
3.売上計画を基にした新卒採用計画の策定方法
4.採用計画のスケジュール策定方法
5.採用計画を成功させるためのポイント
5.まとめ
1. 採用人数と役割を決める重要性
採用人数や役割を明確にすることには、次のようなメリットがあります:
- 事業計画との整合性:採用計画が事業計画と一致していないと、人手不足や採用しすぎによるコスト増加のリスクが生じます。
- 適材適所の実現:必要なスキルや経験を持つ人材を適切なポジションに配置することで、業務効率が向上し、成果を最大化できます。
- 採用コストの削減:必要な人材だけを採用することで、不要な採用コストを抑えられます。
2. 採用人数と役割を決める手順
⑴事業計画や目標の確認
- 事業計画を把握:次年度のプロジェクトや売上目標を確認し、どの部署にどれだけの人手が必要か考えます。
- 役割を設定:たとえば、新規プロジェクト開始に伴い「営業職1名とデザイナー1名が必要」など、具体的に考えましょう。
⑵現状のリソースを分析
- 現在の社員数やスキルの確認:どんなスキルや経験を持つ人が何名いるかを把握します。
- 不足部分の特定:「営業チームが忙しすぎる」「デザイン業務の納期が延びている」など、現状でどこにギャップがあるかを洗い出します。
⑶必要人数の計算
- データを使った計算:過去の実績から人員数を計算します。たとえば、営業職1人が年間1000万円の売上を担当できる場合、目標5000万円なら5名が必要です。
- 業務量からの逆算:業務量を時間に換算し、1人あたりの労働時間で割って人数を算出する方法も効果的です。
⑷役割を明確にする
- 具体的な仕事内容を定義:たとえば、営業職なら「新規顧客の開拓」「既存顧客のフォローアップ」などをリストアップします。
- 必要なスキルを設定:たとえば、デザイナーなら「Adobe Photoshopの実務経験3年以上」など、具体的な条件を明記します。
3. 売上計画を基にした新卒採用計画の策定方法
新卒採用は、企業の未来を担う人材を確保する重要な活動です。売上計画を達成するために、どのような役割や人材が必要かを明確にし、採用計画に反映することが必要です。以下に、新卒採用を視野に入れた採用計画策定の具体的なステップを解説します。
⑴売上計画の確認と新卒採用の必要性を把握
- 売上目標の明確化:次年度や中長期の売上目標を確認します。たとえば、「次年度売上1億円を達成」「3年後に売上1.5倍」といった計画を基に、人員計画を立てます。
- 新卒採用の目的を明確に:売上目標達成に新卒人材がどのように貢献できるかを考えます。たとえば、営業チームの拡大やバックオフィスの強化、新規事業のサポート人材として期待される役割を明確にします。
⑵現在の組織図とリソースの確認
- 既存チームの役割と人数を確認:現在の各部署の構成と業務内容を確認し、新卒採用がどの部署に必要かを洗い出します。たとえば、「営業部門の1人当たりの担当顧客数が多すぎる」「マーケティング業務の一部を若手に任せたい」などの具体的な課題を特定します。
- 教育体制の確認:新卒社員を受け入れるための育成体制が整っているかを確認します。たとえば、OJT担当者や研修プログラムの有無が重要です。
⑶将来の組織図の作成
- 売上目標達成に必要な役割の追加:売上計画に基づき、新卒社員が担う役割を明確にします。
例:
・営業部:新規顧客獲得を担う新卒営業スタッフを2名採用
・マーケティング部:SNS運用や市場調査を担当する新卒スタッフを1名採用
- 未来の組織図に反映:必要な役割を含む将来の組織図を作成し、新卒社員がどの部署でどのように働くかを具体化します。
⑷採用計画の策定
- 採用人数の決定:売上目標や組織の課題を踏まえ、新卒採用の人数を決定します。
例:「次年度の売上目標を達成するには、営業部に3名、バックオフィスに2名が必要」といった具体的な数字を設定。 - 採用スケジュールの設定:大学の就職活動スケジュールに合わせて採用計画を立てます。
例:3月から説明会を開始し、5月に選考、7月に内定を出すスケジュールを策定。 - 募集要項と要件の明確化:新卒採用で期待するスキルや人物像を具体的に定義します。
例:
・営業職:「主体的に行動し、対人コミュニケーション能力に優れる方」
・マーケティング職:「デジタルツールに興味があり、データ分析に挑戦したい方」
4. 採用計画のスケジュール策定方法
採用活動をスムーズに進めるためには、具体的なスケジュールを作成することが大切です。計画的なスケジュールを持つことで、各段階でやるべきことが明確になり、効率的な採用が可能になります。以下では、採用計画のスケジュールを作成する際の具体的な手順を分かりやすく解説します。
⑴採用準備期間
採用活動の基盤を整える期間です。準備が整っていると、その後の活動がスムーズに進みます。
- 求人票の作成:必要なスキルや経験を明確にし、会社の文化や価値観を反映した求人票を作成します。必須条件と望ましい条件を分けて記載すると、応募者が自分に合った求人かどうかを判断しやすくなります。
- 採用ページの整備:採用ページを更新し、応募者が知りたい情報(会社概要、仕事内容、働く環境など)を分かりやすく掲載します。写真や動画を使った魅力的なコンテンツも効果的です。
スケジュール例
- Week 1:求人票の作成と採用ページの更新
⑵募集期間
応募者を集めるための活動を行う期間です。広範囲に情報を発信することで、応募数を増やします。
- 合同説明会への参加:業界の合同説明会に参加し、直接学生にアピールします。会社の魅力を伝える資料やプレゼンを準備しましょう。
- SNSを活用した告知活動:InstagramやTwitter、LinkedInなどを活用し、幅広い層に求人情報を届けます。定期的に投稿することで、会社への関心を高めます。
スケジュール例
- Week 2-3:募集活動の実施(合同説明会参加、SNSでの告知)
⑶選考期間
応募者の中から適切な人材を選ぶためのプロセスを実施します。
- 面接の実施:候補者のスキルや文化的フィットを評価するために、複数回の面接を行います。1次面接では基本的な適性を確認し、最終面接で価値観やチームとの相性を重視するケースが多いです。
- 適性検査の実施:候補者のスキルや特性を客観的に評価するため、必要に応じて適性検査を取り入れます。
スケジュール例
- Week 4-6:面接の実施と適性検査の実施
⑷内定後フォロー
内定者との関係を深める期間です。入社までの期間にしっかりフォローすることで、内定辞退を防ぎます。
- 定期的なコミュニケーション:内定者に対して会社の最新情報を共有したり、交流会や懇親会を開催したりします。入社前に会社の雰囲気を感じてもらうことで安心感を与えられます。
- オンボーディング準備:内定者が入社後にスムーズに業務を始められるよう、導入研修やOJT計画を事前に整えておきます。
スケジュール例
- Week 7-8:内定者とのコミュニケーションを定期的に実施
採用計画をスケジュール化することで、各ステップを効率的に進めることができます。
- ・準備期間で基盤を整え、
- ・募集期間で広く候補者を集め、
- ・選考期間で適切な人材を選び、
- ・内定後フォローで内定者との関係を深めます。
これらを順序立てて進めることで、優れた人材を迅速に確保し、組織の成長を支える体制を整えることが可能です。
採用計画を成功させるためのポイント
- 1.事業計画に基づく採用人数の設定
売上目標や事業計画に沿って必要な人材数を明確化します。過不足のない計画が、効率的な採用活動を支えます。 - 2.組織図を活用した役割の明確化
現在の組織図を確認し、将来の組織図を描くことで、どのポジションが不足しているのか、どの役割が新たに必要かを把握します。 - 3.詳細な採用スケジュールの設計
各段階(準備、募集、選考、内定フォロー)のスケジュールを具体的に設定することで、スムーズな採用プロセスを実現します。 - 4.経営陣の積極的な関与
採用活動に経営陣が関わることで、会社のビジョンや価値観を応募者に直接伝えられ、優秀な人材の確保に繋がります。 - 5.戦略的な採用活動の実施
SNSや合同説明会、採用ページの強化など、多角的なアプローチで優秀な人材を集めます。また、内定後フォローを徹底し、内定者との関係を深めることも重要です。
まとめ
採用計画は企業の未来を左右する重要なプロセスです。
- ・採用人数や役割を明確化し、
- ・組織図や事業計画を活用して戦略的に進め、
- ・経営陣の関与を強化することで、採用活動の質を高めましょう。
効率的かつ効果的な採用活動を実現するために、これらのポイントを採用戦略の見直しに活かしてください。