敬遠されがちな業界でも学生の心を掴む新たなアプローチとは？

2019年3月6日敬遠されがちな業界でも学生の心を掴む新たなアプローチとは？

Posted at2019年3月6日h 採用戦略 by lysithea

3月1日からいよいよ採用活動が解禁となり、これから企業説明会や面接が本格的に始まる時期ですね。

企業側にとっても、学生にとっても大切な期間であり、忙しさが増す時期でもあります。今回は、そんな採用活動において大切な視点についてお話ししたいと思います。

敬遠される業種とその重要な役割

まずは少し耳の痛い話から始めます。これは昨年のデータになりますが、ある調査によると、学生たちが就職先として選びたくない業種がいくつかあることが分かっています。具体的には、小売業、外食業、そして運輸業が挙げられています。これらの業種は、長時間労働や給与面の問題が原因で、学生に敬遠されがちだと言われています。

長時間労働や給与面の問題が背景にあるとはいえ、小売業や外食業、運輸業は私たちの日常生活に欠かせない重要な役割を果たしていることを忘れてはいけません。たとえば、オンラインで商品を注文した場合、もしすぐに欲しい場合は、実際に商品を手に取ることができる小売店がなければ非常に不便ですよね。そして、運輸業が機能しなければ、どれだけ便利なオンラインショッピングでも、商品を自宅に届けてもらうことはできません。

これらの業界は、人々の生活の基盤を支える大切な仕事をしているのです。それにもかかわらず、なぜこれらの業界が学生に選ばれにくいのかを考えると、やはり長時間労働や労働環境、給与などの問題が大きく影響しているのだと思います。

そこで、私は合説ブースの装飾アドバイザーとして、少しでもこれらの業種のお役に立つ方法を考えています。合説ブースの装飾やアプローチを工夫することで、学生にこれらの業界の魅力や意義をしっかりと伝え、興味を持ってもらえるようなサポートができればと思います。

不人気業種

学生が求めるものとは？

では、現在の学生たちは働くことに何を求めているのでしょうか？どんな業種であっても、今の学生たちが大切にしている価値観を理解し、それに応じたアプローチを取ることが採用活動の鍵となります。

私が最近体験した出来事から、そのヒントをお伝えしたいと思います。先日、私の息子が小学校の授業で、一風堂という有名ラーメンチェーンで「ラーメンを作る」という職業体験をしました。息子はそれまでラーメンに特に興味を持っていなかったのですが、この授業をきっかけに「ラーメンってすごいんだよ！」「ラーメンが食べたい！」と、ラーメンに対する興味が一気に高まりました。

子どものラーメン

実際の体験が持つ力

この経験を通じて感じたのは、実際に体験することの力です。子どもたちがラーメン作りという仕事に直接触れることで、その仕事の魅力や意義を自分の中で理解し、興味を持つようになったのです。これは大人にとっても同じで、実際にその業界や仕事に触れることで、これまで興味のなかったものにも新たな視点が生まれることがあるでしょう。

こうした体験を通じて、学生に仕事の魅力を伝えることができれば、今の学生たちが求める価値観に応えることができるのではないかと思います。

社会貢献を前面に押し出す

現在の学生たちは、物質的なものやお金だけでなく、社会に対してどのように貢献できるかに強い関心を持っています。マズローの欲求段階でいうところの「自己実現の欲求」にあたる部分です。

たとえば、先ほどのラーメン作りの事例のように、子どもや学生を巻き込んで社会貢献活動を行い、その取り組みを合説や採用活動でアピールすることができれば、学生たちの共感を得ることができるでしょう。社会に対して何か貢献できる企業や仕事に魅力を感じる今の学生たちには、このようなアプローチが非常に効果的だと思います。

ESG